20世紀の偉大な指揮者たちシリーズから (ルドルフ・ケンペ)

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ケンペ&ミュンヘン・フィルの演奏はまさにドイツ魂。ブルックナーは重厚な堅牢美の中に素朴で暖かな息吹を感じられる名演。これぞロマンティックって感じだ。ベルリン・フィルとの悲劇的序曲はエネルギーに満ち溢れててこの時期の輝かしいベルリンサウンドを堪能。
ロイヤル・フィルとのエロイカは期待半分だったがこれが中々に聴かせる。じっくり着実に一歩一歩進むその演奏にはケンペの懐の大きさと内に秘めた熱いパッションが感じられ味わい深く感動的。久々に良いエロイカに巡りあえたなぁ。両翼配置ということもあり2ndヴァイオリンが明瞭に聴こえケンペの造形感の確かさがよく分かるのも良い。
ヴォルフのイタリア・セレナードは楽しい仕上がり。ヴィオラ独創の軽妙な歌い回しがこれまた上手い。

録音は全て良好なステレオ。ライブだというのに鮮明で生々しく立体的に収録されてて嬉しい限り。