リムスキーコルサコフ:シェラザード (チェリビダッケ&シュツットガルト放送響)

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まさに悠久の時を刻むシェラザード。第3楽章の面々と紡がれる大河の如き流れが溜まらなく心地いい。スケールだけでなく繊細で幾多にも積み重なった音の響きの彩は美しい。終楽章も迫力で押すのではなく緻密で一音も疎かにしないのはチェリならでは。そしてコーダの目眩く輝かしい音の世界に恍惚としてしまう。
前回書いたテミルカーノフのロシア的なアクの強さはないがその分をチェリの雄叫びの男臭さでカバーw。「イィ!」この唸りを聴かないとチェリの演奏を聴いた気がしないという。