アンスネスとヤンソンスのグリーグ

2年前ぐらい前にhttp://noma.s4.xrea.com/blosxom/index.cgi/music/music_tv/watch-tv_08.htmlの記事書いて以来気が向いたら買おうと思ってたCDを中古で安価なのがあったのでゲット。
グリーグの協奏曲なんか沢山持ってるし聞き飽きたし自分にとっての決定版(ルービンシュタイン&ウォーレンシュタイン)も架蔵してるというのにまた1枚増えるw。

EMIという事で録音状態が心配されたがまずまず。風呂場音響にもなってなく普通に聴けるレベルで一安心。ティンパニがダイナミックに良く録れてる。

協奏曲はまずバックのヤンソンスベルリン・フィルのニュアンス豊かで叙情的な表現に耳を奪われた。アバド時代以降明るく洗練されたベルリンだけどここでは北欧音楽に相応しい北ドイツ的なほの暗さとダイナミズムでとても聴き応えあって良い。無難に終わる事の多いマリスもここでは良い仕事してるな。アンスネスのピアノは過度に叙情に溺れる事無く理知的で明快。よくコントロールされたタッチが素晴らしく音も透明感溢れてて美しい響きだ。
お次のバラードは20分近くあるやや長めの変奏曲でグリーグらしい暗さとリリシズムが光る隠れた名曲といったところ。初めて聞いた曲だが物憂い主題が魅力的でアンスネスの聞かせ上手さもあって飽きる事無く聴けれたな。
叙情小曲集はどれもメジャーなタイトルばかり抜粋。ここでもアンスネスのセンスある歌わせ方が好ましくいつか全曲録音して欲しいものだ。

ピアノ方面からのみだがグリーグのエッセンスが詰まった良い一枚だったな。