イレウス入院日記 - 十二日目(2011/08/01)

遂に小腸ダブルバルーン内視鏡検査の日。検査も結果も怖いが何よりも浣腸が嫌過ぎる。以前違う病院でされた時に3回ぐらい連続で浣腸されて尻が痛いわトイレ駆け込みでしんどいわでトラウマものなんだよね。

因みにダブルバルーン内視鏡検査とは従来検査が難しかった小腸内部を2つのバルーンを交互に膨らませながらまるで尺取虫のようにカメラを前進させる事が出来る画期的な検査方法らしい。2000年以降に実用化されたまだ新しい技術だそうな。

まずは月曜定例の体重測定。計ったら51.90だった。流石に減るなぁ。そりゃあ食べてないから当然か。

今日の担当さんは例の抜けてる看護師さん。今朝も爺さんの採血に手間取り20分近く掛かるし俺の点滴にも四苦八苦してるし今後もやっていけるか大丈夫なんかなとこっちが心配になってくる。どうやらまだ1年目の新人さんみたいでめげずに頑張って欲しいものだ。でも看護師むいてなさそうなんだよなぁw。

10時ぐらいになりいよいよ浣腸の時。嫌な予感がしたが的中。やはり日勤の看護師さんがやるみたいで・・・あのドジっ娘看護師さんがやることにw。こんな可愛い娘に俺の汚い尻をみせるうえに触られるとか拷問過ぎる。これならおばさん看護師の方がサバサバしてていいわ。
病室のベッド上にシート引いて・・・って、持ってきた浣腸液の多さにビビった。500mlだと聞いてたがあんなに量あるとは。しかも10分ぐらい掛けてゆっくり入れていくんだと。マジですか。以前浣腸された時はジェット注入って感じで一瞬だったから今回面食らったよ。
可愛い看護師さんに挿入されて嬉しい・・・んな事考える余裕はなく。ま、向こうも一年目とはいえ何度かやってるだろうしね。浣腸液入れ終わった後15分ぐらいしてトイレへ。もう殆ど白い。水を流さず排便の結果を看護師さんに見せる為ナースコール。で、見にきたのが病棟で一番可愛い(と個人的に思う)看護師さん。何この罰ゲームは。汚いものをしかも昼時に見せてしまい申し訳ない。もう情けないやら恥ずかしいやらで死にたくなった・・・。イレウスで苦しんでた時よりも苦しい一時だったという。

ストレッチャーという移動式の寝台に載せられて1階の内視鏡検査室へ。足で動けるんだから大げさなんだけどね。ストレッチャーで運ぶのが決まりらしい。着いてすぐに検査開始。既に二人の先生と看護師さんがスタンバってた。まずは着替え。大腸内視鏡検査でも履いた尻に穴が開いたトランクスみたいな紺色のパンツへ履き替える。上の服はそのまま。更衣室的な隠れるスペースがないから恥ずかしい、と言ってられる状況でもないけど。指に心拍数測る機器を嵌めてベッドに横になる。ピーピーピーって自分の鼓動が早い心拍聴き続けるのが嫌だな・・・。今回担当して下さる先生は俺の担当の3人の先生じゃなく別の消化器内科の先生。ちょっと不安だが身を預けるしかない。あとで調べたら二人の先生は内視鏡検査のスペシャリストだったみたいでこういった点は大学病院の強み。

ズボッとカメラが肛門から挿入。このグイグイと腸を進んでいく感覚は居心地悪くて2度目でも慣れんね。一体どこまで入ってるんだろうと横を向いたら内視鏡カメラのモニタ映像が見れた。大腸の末端に今あるらしい。小腸への入口を先生方があれやこれやで議論しながら探してる。ちょっと不安になるがこうして 複数の医師同士で話し合い出来るのが大学病院のメリット。途中でモニタの色が緑色になって焦るw。結局コードの接触弄って治ったがメンテナンスちゃんとしてるのかw。

そうこうして小腸への入口らしき箇所に目星がついた。そのまま進めるのは無理らしくバルーンで広げてカメラを進めるらしい。モニタに小さなバルーンが映りそれがどんどん大きく広がっていく光景が凄い。これが自分の体の中ってのが信じられんね。しかもそれを自分の目で見るとかありえない。

小腸へ進んでも見える景色は大腸のそれと同じ。確かに少し狭く曲がりくねってるってのは分かる。ところどころで先生方が潰瘍やら炎症やら瘻孔って言ってるのが聞こえて恐ろしい。

時々先生が俺のお腹を手で押してカメラを進めようとして?まさぐるんだがこれが猛烈に痛い。こちらが苦悶の表情で声にならない呻きをあげても「痛いよね、ごめんね」って返ってくるだけだからどうしようもない。そりゃあ向こうからしてもどうしようもないよなぁ。カメラが腸の細い部分を通過するときも猛烈な苦しみ。腸が張り裂けるかと何度も思った。一体自分はなんでこんな苦しい思いをしてるんだろう・・・。自問自答してしまう。

そんなこんなで2時間ぐらい掛けて16:00にやっと検査が終了。ベッドは色々と汚れてしまってて看護師さんが片付けでてんやわんやだった。すんません・・・。濡れタオルでお尻拭くのがこれまた情けないやらで恥ずかしい。

再びストレッチャーで病室へ戻る。迎えに来てくれた看護師さんはあの新人さん。でもなんか来てくれた瞬間安堵した。ダブルバルーン?って聞き返した瞬間また不安感が襲ってきたけどねw。運ばれてる間は流石に行きの時の余裕はない。意識が麻酔掛けてる事もあってちょっと朦朧気味。ずっとしんどく痛かったんでしんどい。病室へ戻ると3人の看護師さんでバスタオルごとストレッチャーからベッドへ。かなり頭が痛い。お腹もパンパンに腫れ膨満感で苦しい。検査結果と今後の方針が気になるが流石にもう気力はない。ナースコール枕元へぶら下げておやすみ。